ACM2012 「はやぶさ」と「はやぶさ2」の展示コーナー紹介
イトカワの地名
平田先生はね、会津大学で惑星科学やデータ解析をなさっている方よ。
はやぶさ君がイトカワに到着してすぐ、カメラチームが撮影した画像をもとに、出村先生をはじめとする会津大チームがイトカワの形状モデルを作ったの。近づいて観測を行うにしても、タッチダウンしてサンプルを拾うにしても、まずは小惑星イトカワの形をできるだけ正確に把握することが必要ですからね。
今は画像解析の技術も進んでおりますが、2005年当時は、初めて見る、凹み付きの変な形の天体の写真だけを頼りに、その3次元形状を求めていくのは結構すごかったのよ。
ミッションフェイズで使うモデルが出来上がってからも、はやぶさ君の撮った画像をもとに、どんどん精密なモデルが作られていったわ。
そして、平田先生はイトカワのクレーターを一つ一つ拾いだしていったのよ。イトカワのクレーターは、月のクレーターとは違って、見なれた形じゃないから、ちょっと大変よ。まず土台がラッコ型でしょ、それに、イトカワは中身にも表面にも、大きな岩がごろごろしているから、丸く盛り上がった縁の部分がきれいにできないの。
見つけた地形には、一つ一つお名前をつけるのよ。天体の名前や、その地形の名前は、国際天文学連合(IAU)さんが管理していますからね。はやぶさプロジェクトチームが提案した名前を、ここで承認してもらったそうよ。お名前をつけるには、いろいろな決まりがあるそうですね。
今回の展示では、平田先生は、イトカワの地名についての一枚を作ってくださいました。小惑星イトカワの姿、そしてそこに付けられたたくさんの名称をお楽しみください。あなたの知っている地名も、小惑星イトカワの上にありますよ。(ばあや)
平田先生の所属は会津大学CAIST/ARC-Spaceです。
会津大学CAIST/ARC-Space
2007年のISASニュースの特集、「はやぶさ」がとらえたイトカワ画像です。
特集:「はやぶさ」がとらえたイトカワ画像(ISASニュース 2007年6月 No.315より再編)
イトカワの地名
イトカワの3次元形状
イトカワの衝突クレーターを求めて
地名に関してはこちらもどうぞ。
小惑星イトカワの地名、新たに14個をIAUが承認