関係者からのメッセージ

2010年6月7日

「はやぶさ」に導かれて

方探班 3班 班長 岡田 尚基

「はやぶさ」のカプセル回収について声がかかったのは、2009年の10月半ばでした。普段は科学衛星のテレメトリデータベースやデータ公開に関する仕事をしている私にお誘いがあったのは、観測ロケット打上げの際にテレメータ班としてロケットの電波を受信する仕事をしたことがあったからのようです。方探班のメンバーの中では、ほとんど最後の穴埋めのように選ばれたのですが、いつの間にか4つある方探班の1つを任せられる、班長という肩書きになっていて、当初はかなり戸惑いを感じました。経験豊富な班員を取りまとめる(?)新参者という不思議な立ち位置の中、メンバーのサポートを受けつつ、ここ半年は回収へ向けた練習や事務作業に取り組んできました。

「はやぶさ」がイトカワへのタッチダウンを果たした頃、私はまだJAXAにはおらず、宇宙への興味も漠然としたものでした。しかし、大学院生になってようやく真剣に就職を考え出した頃、「はやぶさ」のことを思い浮かべ、こういう挑戦的なミッションができる場で働きたいと思い、就職先を決めました。そういう意味では(大げさだと言われそうですが)「はやぶさ」あってこその今の自分なので、このミッションを支えられることをうれしく思っています。

Webにある多くの応援メッセージを見るたびに、「はやぶさ」に込められた期待の大きさを実感します。自分を導いてくれた「はやぶさ」が伝えようとしている想い(カプセル)を見失わないよう、声(電波)を頼りに見つけ出してきます!


筆者紹介

岡田さんは「はやぶさ」カプセル回収において、方探班(方向探査班)班長を務めます。
普段は科学衛星運用・データ利用センターにおいて、情報系のバックグラウンドを生かしながら科学衛星のテレメトリデータベースやデータ公開に関する仕事を行なっています。岡田さんをJAXAに導いてくれた「はやぶさ」、きっと今回も方探班をカプセルまで導いてくれると信じています。(delta-V)

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